1951年に創立されたベルリン国際映画祭は、ベルリンの壁を挟んで東ドイツと接する西ドイツにとって、重要な意味を持っていました。それは東側に対する、豊かさと自由の象徴でもあったからです。
しかし、最初は国際映画祭とは認められてはいなかったんです。そのため一流の国際的な審査員を集めることはできず、最初の頃は主に大衆投票でした。これは55年まで続き、公認映画祭となった56年からは国際的な映画人と知識人からなる審査委員会が選出するようになっています。
特色としては新人監督にも機会を与えていることで、非競技ではありますがヤングシネマ討論会を開き、ヴィム・ヴェンダースなどの優れた映画人をこれまでに発掘しています。70年に中止がありましたが、今日ではヴェネチアを追い抜き、世界で2番目に重要な映画祭として認められています。
毎年2月15日から26日までの11日間にわたって開催される映画祭(1977年までは6月末から7月初旬に開催)で、世界的に有名な映画祭の中でも最も能率的に運営されていると評判であり、東ヨーロッパの激動によりその重要性は増大しました。
コンペティションの他にも回顧展や新作ドイツ映画上映、ヤングシネマ討議会が開催されています。ベルリン映画祭では、ベルリンの象徴「熊(ベアー)」にちなんで、最優秀作品賞を金熊(ゴールデン・ベアー)賞と名付けています。
ベルリン国際映画祭最優秀作品賞である金熊(ゴールデン・ベアー)賞の受賞一覧です。